Quon GWトラクター導入で
運輸事業の底上げを図る。

 

周防運輸株式会社(山口県防府市)

登場人物(2024年7月取材当時)

周防運輸株式会社 代表取締役社長 渡邊 太一 様

UDトラックス株式会社 山口地域営業部 カスタマーアドバイザー 近藤 和孝

山口県防府市に本社を置き、流通(DSB)、運輸、機工の3本柱で事業を支え、総合物流業を営む周防運輸株式会社様。西日本に数多くの拠点を構え、新たな物流システムを構築し、さらなる急成長を遂げています。UDトラックスの新型トラクターQuon (クオン)GW6╳4の初導入に至ったその経緯について、当社の近藤が社長の渡邊様にお伺いしました。

 

小さな総合物流業として運輸会社の垣根を越えていく

(近藤) はじめに、御社の幅広い事業内容について詳しくお聞かせください。

(渡邊) 社名には運輸という言葉が付いていますが、①流通のDSB、②運輸、③機工。大きく3つの事業から成り立っています。まずDSBは、流通支援事業として、製パンメーカーの販売物流、流通加工、工場間の調達物流を一貫して行うことで、製造販売メーカーの販売・販路拡大を図り、全国網での安心・安全な流通を支えています。主幹事業でもある運輸の輸送事業は、建設現場への輸送や港湾からの陸送輸送など、全国規模であらゆる物流作業に対応。特に重量物輸送サービスは、重量物の取り扱いに必要な特別技術や設備を備え、ニーズに合わせた最適な輸送プランを提供します。最後の機工は、施工を中心とする部門。プラント設備からモニュメント製作まで、取り組むフィールドは無限大です。これまで積み重ねてきた豊富な経験により、お客様にご満足いただける安全・丁寧な施工を提供しています。このように、当社はいわば「小さな総合物流業」として機能しており、特定の荷物や貨物だけを運ぶ他社さんとは、異なる在り方を目指しています。流通や物流全般に関わる新規事業の領域を拡げ行動する、職人集団ともいえます。

DSBとは、Distribution Support Business(流通配送を手助けする仕事)の意味。周防運輸株式会社が提唱する、新しい3PL事業。輸送を支えるネットワークづくりの一環として、荷物の集約施設であるDSBセンターを設置し、輸送の効率化を実現している。

先代からUD車両を多く導入。その理由は対応力

(近藤) 平素より当社のトラックをお引き立ていただいておりますが、その経緯とご評価をぜひお聞かせください。

(渡邊) 過去60年ほどを振り返って、導入車両はUD車が多かったと聞いています。私が入社した19年前から、車両の購買は私1人で担当しており、現在の保有台数は小型車・中型車・大型車を合わせて約200台。ほぼUD車両一筋で、納車していただいています。一社に絞っているきっかけは多々ありますが、歴代の営業マンの対応がしっかりしていたこともあり、UDトラックスには、常に真摯に対応していただいたのが一番大きいですね。お付き合いが古いので、色々な方たちに助けてもらっています。

(近藤) ありがとうございます。UD車両のみを使い続けることには、経営上どのようなメリットがございますか。

(渡邊) やはり、定期の法定点検や車検、日頃のメンテナンス面など、アフターサービスを1社に絞り一元化することで管理がしやすいというのがあります。現場のドライバーも同じメーカーのトラックに乗るので運転がしやすいですね。加えて、周防運輸ならではの仕様車が多く、発注時の架装の要望に対する細かいオーダーにも、速やかに対応してもらえるのも助かっています。

 

進化を遂げたQuon GWが重量物輸送でも大活躍

(近藤) Quon GWをご導入いただいた理由をぜひお聞かせください。

(渡邊) 今年の3月、運輸事業の重量物輸送を目的にQuon GWを1台導入しました。重量物輸送は、昔から当社の大黒柱の事業でもあります。陸上自衛隊の特殊車両、100トンものクレーンや大型タンク、橋げたの運搬や、駅ビルの改装時に使う鉄骨なども当社が輸送。機工事業との密接な連携プレーにより、輸送から設置まで一貫したサービスを提供しています。

(近藤) 重量物輸送を心強く支援する様々な新機能をご説明し、納得していただいた経緯がございます。UDアクティブステアリングなど、ご導入後の使い勝手などはいかがでしょうか。

(渡邊) まずエンジンの音が違いますね。重量物輸送を難なくこなし、快適な走りを実現する13Lのエンジンサウンド。現在、GWを運転するドライバー要員は5人いますが、みな一様に、大出力の快適な走りと強力なブレーキ性能、UDアクティブステアリングによる操作のしやすさなど、充実した機能が満載されていると高く評価しています。扱いやすくて、疲れにくい、総合的にも非常に良いトラクターだと聞いています。

軽く安定した操作を実現するUDアクティブステアリングは、重量物輸送においてより活躍する。運転中の疲労を軽減し安全意識を向上させる効果は、周防運輸株式会社のQuon GW担当ドライバーの方々にも大いに実感されているとのこと。

輸送品質向上のための安全施策とマイスター制度

(近藤) 御社の特色でもある、安全に対する取り組みについてご教示ください。

(渡邊) 事業が多岐に分かれており、なおかつお客様との直接契約が多いこともあって、安全対策についてはとても手厚く行っています。私が作成した安全マニュアルが、他社の運送会社さんでも使われているほどで、業界の中で当社ほど安全対策に注力してきた企業は他にないと自負しています。一例を挙げますと、ドライブレコーダーについては非常に早い時期に搭載しています。デジタルタコグラフ導入よりもドライバーの安全意識向上に効果がありそうだと感じ、事業用自動車に向けたレコーダーが発表されてすぐの頃に、当時のUD担当者と協議して導入をいち早く決めましたね。

(近藤) 現場の指導教育を徹底する、マイスター制度があると伺ったのですが。

(渡邊) 各事業に対する現場の指導教育の一貫として、物流企業の技術向上を目的としたマイスター制度を設けています。先程も申しましたように、ただ運転し運送して終わる業務ではないので、技術の習得などをキチンと伝える。作業を人任せにしないためにも、積み方や運転などにしっかりと責任を持つマイスターを各営業所に据えて、輸送品質の向上や現場の指導にあたるための資格制度を設けています。マイスターの称号は、当社が誇る高い輸送品質と安心・安全の証ともいえます。

社是の「安全と笑顔を磨く」を実践し日々従事する、周防運輸株式会社のメンバー。女性のトラックドライバーも多く、男女垣根なく働ける職場である。本社・支店・物流センターの各拠点でDSB事業のピッキングや総合職、営業職と、幅広く女性メンバーが勤務し活躍の場を広げている。

足並みを揃えて伴走支援。UDトラックスが全面サポート

(近藤) 最後になりますが、渡邊社長が抱えられている2024年問題の対応策や、これからの企業展望をお聞かせください。

(渡邊) 今年の4月に働き方改革関連法が施行されましたが、当社ではむしろ、追い風になっています。例えば長距離輸送に関しては、ドライバー任せではなく、無理な運転をさせないように綿密な運行指示書を作り、勤労時間を管理しています。加えて、私が入社したときは防府市の本社しか無かったのですが、今ある営業所の拠点はすべて入社後に新しく出店しています。ドライバーを拠点間でバトンタッチさせる中継輸送や、船舶を使ってのフェリー輸送も、約20年前から行っています。今後、会社としてこうありたいと特別目指す目標などはないですが、会社は人で成り立っているので、社員が元気で笑顔でいることが一番。大切なのは、従業員が楽しく働ける場所があるということだと切に思います。気がつけば会社が大きくなっていたというのが理想的で、そうした人を大切にしながらの働きを継続していくためにも、今後もUDトラックスさんにはお力添えいただければと思います。

(近藤) 当社のトラックを長くご愛顧いただきありがとうございます。このご縁を大切にし、今後も様々な情報をご提供・ご提案し、周防運輸様の経営課題解決のお手伝いができましたら幸いです。渡邊社長、本日は誠にありがとうございました。

周防運輸株式会社

1964年の設立以来、港湾荷役からコンテナ輸送、原材料の輸送から特殊車両重量物の運輸、建設・プラント工事から重量鉄骨の吊り上げ、食品輸送までを担う。時代のニーズとクライアントの要望に合わせた物流DXを積極的に取り入れ、新たな物流システムの実現に向けて挑戦し続けている。


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