2024年問題の対策として
新型車両を導入。

 

西村梱包倉庫株式会社(大阪府高槻市)

登場人物(2024年3月取材当時)

西村梱包倉庫株式会社 代表取締役社長 市川 巖 様

西村梱包倉庫株式会社 営業企画開発部 部長 川端 陽介 様

西村梱包倉庫株式会社 大阪営業所 所長 中津川中部物流センター長 営業2部 部長 原本 一成 様

UDトラックス株式会社 大阪東部・奈良地域営業部 カスタマーアドバイザー 小森 健一

西村梱包倉庫株式会社、代表取締役社長の市川様。就任して37年目の二代目社長は、常に新しい事業を発想するチャレンジングな気質の持ち主。多様化する顧客のニーズに最先端の技術を生かして仕事をすることで、クライアントの信頼を獲得できると考え日々取り組んでいる。

営業企画開発部部長の川端様(右)と、中津川中部物流センター長も兼任する原本様(左)。元銀行マンの川端様は営業活動全般を担い、大型免許をお持ちの原本様は、車両管理窓口の担当でもある。ともに市川社長の右腕として、会社の経営資源を的確にマネジメントされている。

カスタマーアドバイザー(CA)の小森は、29年目のベテラン。QuonCG8L車両や、Quon GKトラクター車両など複数台の導入実績があり、西村梱包倉庫様とは強い信頼関係を着実に築いている。

大阪府高槻市に本社を置き、岐阜県にトータル物流システムの拠点として中津川中部物流センターを配備。複雑化・多様化する物流システムにおいて日々努力されている、西村梱包倉庫株式会社様。UDトラックスのQuon(クオン)複数台の導入に至った経緯について、当社の小森が社長の市川様、営業部長の川端様、原本様にお伺いしました。

 

岐阜・中津川の自社倉庫でスリット事業を展開

(小森)まずはじめに、御社の業務内容について、特にスリット事業の立ち上げについても詳しくお聞かせください。

(市川)創業当初は社名の通り、梱包と倉庫業務の二本柱で事業展開をしていました。運送会社といえば、運送と倉庫の両方を手がける事業者が多くいるなか、他社との差別化を図りたいと考え、20年前にスリット事業を立ち上げました。これはもう運送会社としては畑違いの仕事。取引先である大手フィルム加工会社との繋がりを強くしたいというのが大きな理由です。スリットとは、パソコンやテレビの中に入っている精密部品を保護するフィルム。現代社会に欠かせない機器に使用する工業用最先端素材になります。多様化する顧客のニーズに、最先端の技術を生かした仕事をすることで、クライアントの信頼を獲得できると考え、事業をスタートしました。

(小森)具体的にはどのような工程・取り組みを行っているのでしょうか。

(市川)一例としては、大手フィルム加工会社の生産工程の一部を担っています。先方の工場に当社の社員が20名ほど出向しています。出来上がった製品の袋詰め・箱詰めされたスリットを木箱詰めまで行い、トラックへ荷積み。岐阜の中津川中部物流センターの定温倉庫に一旦保管し、適宜出荷しています。クライアントの製品工程から入って出荷工程までをトータルで管理する、当社ではこれを「トータル物流システム」と呼び、スリット事業に付帯する物流コストの削減、納期の短縮などを図っています。

 

2024年問題を見越して新型車両の導入を決定

(小森)当社のQuon CG8LとQuon GKトラクターを複数台ご導入いただいていますが、その経緯をお聞かせください。

(原本)より一層の物流の効率化を追求する中で、物流各社は拠点間の中距離輸送を増やしています。エンジンをダウンサイジング化したQuon CG8Lは動力性能も十分にあり、走行音も静か、クラス最大級の積載量ということで採用させていただきました。

(市川)また、Quon GKについては、現在6台が稼働中です。トラクターヘッドは当社として初めての導入になりますが、きっかけになったのは、今年4月に施行される2024年問題への布石、運転手不足解消というのが大きな理由ですね。1 人のドライバーが単車で10t運ぶよりも、積載25tのトラクターを運転する方が一気に運べて効率がいいというのがその理由です。また2024年問題で、長距離輸送が出来ないという他社の運送会社さんも多くあり、困っている積荷を当社で代替輸送するのがもう一つの理由です。具体的には、福島県から中津川中部物流センターまで帰り便で積荷を運び、センターでヘッドを交換。大阪営業所のドライバーに交代して運送するという形にしています。中津川を中心にトラクター導入を進めるために、QuonGKを採用させていただきました。

(小森)CG、GKのどちらの車両にも、UDアクティブステアリングが搭載されていますが、そちらのご評価はいかがでしょうか。

(原本)悪路や段差があっても車両がブレることなく、それにより積荷の荷崩れがなく輸送安全と品質が保たれるのがいいですね。加えて、ドライバーの疲労軽減が期待できる点は、誰もが体感・納得できるメリットです。ドライバーたちからの評価も高いです。

中津川中部物流センターに導入されている、Quon GKトラクター車両。地域のガソリンスタンドと提携して自動洗車機の使用を年間契約し、常に清潔さを保たれている。いつも綺麗なトラックに憧れて、ホームページからドライバー募集に応募する求職者もいるとのこと。

高度な技術と情熱をもったUDのアフターサービス

(小森)当社のアフターサービスについてのご評価はいかがでしょうか。

(原本)大阪営業所のUD車両は門真CC(カスタマーセンター)へ、私が勤務している中津川中部物流センターのUD車両は、岐阜県の東濃CCに整備を依頼しています。サービス工場の距離が離れているのですが、メンテナンス時期のコントロールは門真CCにお願いしています。より良いサービスを徹底するため、小森さんなどが、月に一度の頻度で東濃CCとの打ち合わせを行い、サービス項目のズレがないように最適整備を行っていただいていますので、とても安心できますね。

(小森)門真CCと東濃CCのやり取りは、サービス内容に齟齬が生まれぬよう、綿密に段取りを組んでサポートさせていただいております。

(原本)また、1 台ごとに作成される整備計画で稼働率を最大化するUD‐TRUST(トラスト)にも加入しています。理由としては、毎月の支払いが定額であること。車検月の支払いも大きな出費がなく支払いを均等化でき、定期交換部品も含めて支払いをできるので、予防整備という観点から見ても大きなメリットがありますね。

(市川)また当社では、安全装備に対する投資も惜しみません。Quon GKを導入した当初は、前後のモニターカメラは装着されていたのですが、サイドのカメラが付いていなかったので、小森さんにお願いして装着していただきました。人間でカバーできないところは、機械でカバーするしかない、これを念頭に置いています。「安全は何よりも優先する」という使命を持ち運送会社を経営しているので、今後もそれをずっと続けていきたいと思っています。

(小森)お客様の安心・安全運行のため、最善のサービスをご提供するのはもちろんのこと、車両を最良の状態に維持するためのご提案など、包括的にお客様のアップタイムを確実にサポートしています。西村梱包倉庫様は、安全装備や保安部品、予防整備の定期交換部品に関しては、かなり高い意識を持っていただいており、UDスタッフも全力でそれにお応えしています。

 

新規輸送事業の課題までUDトラックスがサポート

(小森)最後になりますが、御社の新しいチャレンジ、2024年問題の対応策や今後の企業展望などをぜひお聞かせください。

(川端)ICT導入の側面からは、ホームページを逐 次 充 実 させ、人 材の募 集 だけでなく、設 備の紹 介も 行っています。一例として、中津川の定温倉庫に興味をもたれたお客様がいて、取引に繋がった案件もございます。加えて、求車・求荷の情報サイトに登録し、帰り便の積荷の情報交換も行い、物流DXを推進させています。

(市川)今年の4月から施行される2024年問題に対しては、一般的には人材不足の問題が懸念されますが、当社では離職率が極めて低いのが特長です。約30年前から、給料を歩合では な く、固 定 給でお 支 払いす ることで、従業員の生活の安定を図っています。また企業展望としては、中津川中部物流センターを「物流発信基地」として捉え、トラクター導入化の推進です。2025年にはあと2台のQuon GKが納車予定。ヘッドとドライバーの交代で、2024年問題の長距離輸送に対処していくというのが、課題の解決に繋がるのだと思っています。

(小森)Quon GKトラクターの導入に関しましても、市川社長に5年前、2024年問題の課題としてプレゼンさせていただきました。非常に強い関心を持たれご採用に至り、当社もお手伝いすることができ嬉しく思っています。今後もビジネスのご成功に向けて、新機能の製品などの発 表 があり 次第、お役に立てる提案をいち早くご用意します。市川様、川端様、原本様、本日は誠にありがとうございました。

西村梱包倉庫株式会社

倉庫・保管事業、梱包事業、スリット事業、運送事業の一貫体制のもとに、「トータル物流システム」を構築。岐阜県中津川市に物流発信基地としての物流センターを配備し、輸送の効率化・省力化・迅速化に積極的に取り組み、様々なお客様のニーズに応え急成長している。

大阪府高槻市上牧南駅前町9-2(本社)