創業66年にわたり長い歴史を築いてきた輸送会社、株式会社コトー様。静岡県を中心に、全国の自動車部品メーカーや機械メーカーなど、数多くの大手企業と直接取引をしています。同社が選ばれてきた経緯や、昨年末、Quon(クオン)のUDアクティブステアリング搭載車を導入した理由について、当社の稲田が、取締役の荒木様にお伺いしました。
3つの経営課題を克服して経営の基盤を拡充したい
(稲田) 普段は取締役として手腕を発揮されている荒木様ですが、経営課題として特に重要な案件はございますか?
(荒木) 弊社として取り組むべき項目は3つあると思っています。①は「2024年問題」の残業規制が入ること。②はカーボンニュートラルの実現。③はSDGsへの取り組み。この3本柱が今後対応していくべき重要課題ですね。
(稲田) 各取り組みへの方法として、もう少し具体的にお聞きしたいのですが。
(荒木) まず②のカーボンニュートラルに関しては、環境問題で脱炭素化が加速しているので、古い車両をなるべく新しい車に切り替えています。脱炭素化を目指したメーカーさんの新車両を積極的に導入している段階です。もちろんアイドリングストップや適正スピードでのエコドライブは今まで通りです。政府としての達成目標は2050年までですが、司企業グループとしては2030年までのカーボンニュートラル実現を目指しております。③のSDGsに関しては、持続できるよう体制を整えていきたい。これは①の「2024年問題」と非常に関連すると思いますが、やはりドライバー不足というのが大きな課題となっています。中途入社のベテランドライバーさんを待っていても、現実は非常に厳しい。それであれば、社内で新しい人材を教育して育て上げることを目指せばいい。若手の新人が積極的に入社したいと思える労働環境を整備している段階です。UDトラックスさんは、未経験でもトラックの運転がしやすい車両をつくっていただいているので、運転操作のハードルはかなり低くなっていると思いますね。
グループ傘下に入ってからのビフォー&アフター
(稲田) 御社は2018年にM&Aで、同じ輸送会社の司企業株式会社様のグループとなりました。司企業様から御社の取締役に就任された荒木様ですが、就任後に企業の磨き上げとして取り組まれたことは何かございますか?
(荒木) 株式会社コトーは、創業66年の実績の中で培われた確かな経験と、お客様からいただいている大きな信頼が強みになっていたので、その部分は変える必要はないと思いました。やはり従業員さんが働いていて良い会社だと思えるような環境づくりの部分で、テコ入れを図りました。
(稲田) さまざまな認証や認定を、ここ数年間で一気に取得されていますね。
(荒木) 具体的には、職場環境の向上として「健康経営優良法人2021」の認定、「働きやすい職場認証制度」の認証事業者としての登録、仕事と家庭の両立支援として「子供の出産時における男性の育児休暇の取得促進」など。時代の変化に対応できる企業として、他の輸送会社さんと差別化を図るためにも非常に有利になると考え、私がGOサインを出しました。